映画日和

今日は友人と映画を観に行きました。
連休を避けたおかげで当日でも良い席が取れた！
よかった。

昼食を挟んで2本見てきました。
「火天の城」と「カムイ外伝」。
一日に2本はやっぱりちょっとキツいですね（笑）

その後、水都大阪の巨大アヒルを天満橋まで見に行きました。
こういうとアレですが、正直な話、水が臭い...
海水が腐ったような...
終始その印象しかなかったのが残念。


以下、映画のネタバレなのでたたんでおきます。

「火天の城」
織田信長に前代未聞の5重の城の建設を命じられた宮大工と、
その周りの人々の物語。

原作者の別の本（「いっしん虎徹」）を読んだんですが、
そのイメージのままの良い映画でした。
職人魂を前面に押し出した感じで筋がシンプルなので
一部を除いて（後述）全くブレてない。
時間も短くもなく長くもなく、ぴったり。大満足。

私は左官屋の娘なので子供の頃から建築現場が好きでしたが、
建築物が一番美しいのは設計図の時と木組みの時だと思います。
映画も宮大工がメインなので木材関係の作業が中心で
終始うっとりしてしまいました。
最初のひな形も綺麗だったし...はぁ...
あんなに美しいものが残っていないというのは
寂しいものですね。諸行無常。

木曾の杣人が出てきてドキドキしたり
（かつて日本にいた山の民や漂流の民に興味津々）
石工頭との友情や妻の献身ぶりに涙がにじんだり
信長が変な方向に偏らずに非凡さがあって感動したり
なかなか...書ききれないよ！全部良かった！はぁ...ww

ただ一点。
蛇石を移動させてる時の忍びの襲撃が余計。
いや、あっても良いんですが、あった方が良いんですが、
ワイヤーアクションは画が安くなるから辞めてほしかった...
ここだけ異常に浮いてました。何だあれ...

クライマックスの、柱を4寸切るシーン。
盛り上がりにふさわしいドキドキ感を味わえました。
ギシギシ鳴る木組みの不穏さや、
全員が手から出血させながら建物を支える熱気、
音頭を取る若頭の血を吐くような懇願の絶叫、
頭領や市蔵たちの諦めない職人気質。
全てが物語の収束に相応しかったです。
4寸とはいえ一気に落として大丈夫なのかと思いましたが、
アレぐらい耐えないと地震大国日本では通用しませんよね。

原作もちゃんと買ってあるのでこれから読んで
映画の余韻を楽しみたいです。



「カムイ外伝」
抜忍カムイが追忍を打ち破ってく物語。

よく考えたらゴールがないんですね、この話。
原作は読んでないので実際はあるのかも知れませんが、
映画では終始「救いようの無い物語」でした。

「火天の城」を先に見てしまったのが仇となった感じ。
ワイヤーアクションなのかCGなのか分かりませんが、
戦闘シーンの安さに愕然としました。
（あ、分身の部分だけは抜群でした）
個人的には伊賀の里でやってるようなリアルな殺陣が
欲しかったのに...
こういうところは外国の映画の方が上手いですね。
あと血が鮮やかすぎる。静脈血のどす黒さが欲しかった。

装備やCG抜きの戦闘シーンはよかったです。
カムイたちが使ってる戦闘法や罠は忍者のソレに
近いとこがあったし、何より非情さが抜群！
死体を盾にしたり隠れ蓑にするあたりが
伊賀者らしくて非常に好ましいですね！ドキドキ。
民衆に銭を投げた金遁にもニヤニヤしました。

ただ、ストーリーに関しては
どうせならもっと分かりやすい部分を取り出した方が
良かったんじゃないかなと思ったり。
原作が分からないのでアレなんですが、
原作の最初か最後（クライマックス）かどっちか。
最初にいきなり押し付けられるあらすじや設定が
なんか馴染みにくい。

あ、でも
あのバカ殿と悪い女はキャラがたってて好きです。
もっとフューチャーしたら良い！


そんな感じでした。
総評：
「時代劇にCGとワイヤーアクションは辞めてほしい」

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